みらい塾は、埼玉県草加市の頑張る小中高生を応援する塾です。

報道機関の皆様へ

みらい塾代表の奥平です。

今回の事件は、
大変重大な犯罪行為で、
塾生ならびに代表個人、
そして法人としての事業も、
大きな侵害・被害を受けました。

そのため、
一刻も早く捜査が終結し、
公訴提起への証拠集めが円滑に進むようにとの思いから、
救急病院で頭部治療をして頂いたその足で、
警察署に戻り、
事件当日の夜をまたいで午前3時まで、
調書の作成に協力させて頂きました。
（この点は当然のことだと考えております）

一夜明けた午後からは、
取材の方も多数お見えになりましたので、
捜査機関の方へ協力させて頂いたのと同じ思いで、
事案の重大性を少しでも世の人に知って頂くことで、
何かお役に立てるのではないかなと思い、
一定の条件を守って頂けるならという条件で、
取材協力させて頂きました。

その一定の条件とは、
昨今の詐欺被害の事件への懸念や、
二次被害三次被害を避けるために、
「個人情報の特定につながらないようにすること」
「塾名は出さない・分からないようにしてほしい」
というものでした。
これの点は何ら特別なものではなく、
報道に携わるお仕事をされる方々には、
所与の前提として、
当然共有できるものだろうと思っておりました。
実際、取材を受ける度に、
その点の確認が、
記者やカメラマンの方から、
進んでお申し出がありました。

しかしながら、
生徒たちや保護者さま、
その他、取引先企業の方からも、
「塾名が出ていますよ」
「個人情報が掲載されていますよ」と、
日増しに教えてもらうことが多くなり、
実際、営業時間中には、
ごく一部の方ではありますが、
塾の前で迷惑行為をされる方も出てきております。

このような経緯から、
一部報道機関には、
（まず担当された記者さんに）
直接、以下のようなお願いをいたしました。
「今の記事の出し方は、
　少なくとも、人権侵害＊です。
　（＊具体的には、憲法13条の、
　　情報コントロール権侵害です）
　個人情報の特定につながらないように、
　また、
　塾名を出さない（見えない）ように、
　修正や削除をしてほしい」

お願いの後、
某テレビ局の責任者の方からお電話を頂きましたが、
「（個人情報については）
　警察発表をそのまま流しているだけです。
　性犯罪事件ではないので、
　いつも通りやっているだけです」
とのお返事でした。
（この時点では、
　塾名もしっかり某局によって出されておりました＊
　　＊画像保存済みです）

その時のお返事を聞いて、
「事案の重大性や、
報道後の反響の大きさ、
二次被害三次被害を生む危険性などを鑑み、
プライバシー保護に最大限配慮する」
という発想がないことに、
愕然としました。

責任者の発言からは、
事案の個別具体的な事情・リスクは捨象され、
単純に、報道する側の都合が優先され、
（いち早く報道しなければ、
　という発想なのでしょうか？
　他局との報道の仕方に違いがあるのはなぜか？
　比較して考えたりしなかったのでしょうか？
　少なくとも、記者の方は認識すべきではないでしょうか？）
報道される側の、
個人情報・プライバシーへの配慮は、
後回しというものでした。
（今回の責任者筋のお電話では、
　「担当記者の取材の仕方にミスがあっただけ」
　「そちらに言われたから直しました」
　というニュアンスの、
　後手後手の対応でした）

報道する側は、
一種の公権力に近い存在ですし、
一度報道してしまった後では、
取り返しがつかなくなる訳ですから、
相手がある場合の、
報道のあり方・取材のあり方については、
自覚して、慎重になるべきではないでしょうか？

これらの視点は、
私（塾長）が、
中3生の公民の授業や、
高校生の公共の授業でも、
語っていることです。
具体的には、
表現の自由（憲法21条）と
プライバシー権（同13条）の衝突の問題として、
最高裁の判例の包括的な枠組みを
（子どもたちにも分かるようにかみ砕いて）
説明しております。

今回であれば、
「事案が重大悪質なので、
　報道後の社会の反応も想定し、
　原則、プライバシーや業務遂行に支障が出るような
　動画・静止画その他個人情報の掲載はしない。
　例外的に、事前の同意があった場合のみ、掲載する」
という形であるべきだと思います。
（この視点は、
　人権と対立するケースが多い取材する側にも、
　わざわざ説明するまでもなく、
　事前に共有できるノーマルな視点だと思っていました。
　実際、多数の局の取材者の方々には、
　事前に、形式的には、同意して頂けました）

ところが、
今回の当該某局の、
記者の取材方法と、
その責任者の対応には、
事前に備えておくべき、
個別具体的な人権問題への
想像力やデリカシーは、
残念ながら1㎜も感じることができませんでした。
非常に危ういものを感じました。
（くり返しになり恐縮ですが、
　「問題を指摘されたから直す」というありさまで、
　これではほとんど子どもと同じレベルではないでしょうか？
　「これで報道に携わる者・組織として
　　資質・資格があるのか？」
　と大いに疑問を感じました）

今回の当該某局の取材と対応を経て、
塾生や保護者さま・弊社職員の
プライバシーや個人情報の保護は、
自分たちで守るしかないということに気づきましたので、
HPに掲載させて頂いた次第です。
（今回のHP掲載は、
　大変躊躇したのではありますが、
　今後同様な事案が発生した時、
　同じ思いをされる私人・法人もあるかと思い、
　勇気をもって掲載させて頂きました）

報道機関には、当該某局以外にも、
動画・静止画その他個人情報（の特定につながるもの）が
掲載されているとのご連絡ご相談を
まだまだ受けております。
法人代表として、一刻も早く、
情報の修正や削除をお願いいたします。
（ご連絡やご意見等ありましたら、
　弊社HPの「お問い合わせ」からお願いいたします）

長文をお読みくださり
本当にありがとうございました。
塾生・保護者・職員を代表してお礼を申し上げます。